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【令和8年度最新版】高等教育の修学支援新制度を徹底解説

大学の奨学金業務は、学生の学びを支える重要な役割を担っています。特に「高等教育の修学支援新制度」は、授業料等減免給付型奨学金を組み合わせた国の支援制度で、担当者には正確な理解と適切な対応が求められます。

本記事では、初めて担当する方でも迷わないように、制度の全体像・申請から支給までの流れなどを図解つきで整理しました。この記事を読めば、修学支援新制度の基本を網羅的に理解できます。

高等教育の修学支援新制度とは

文科省HP
出典:文部科学省HP

高等教育の修学支援新制度とは、経済的な理由で進学をあきらめないように、以下の2つの支援を組み合わせて行う国の制度です。

①授業料・入学金の免除・減額(授業料等減免)

各学校が行う手続きです。対象学生に対し、授業料・入学金を免除または減免する学費支援です。

②返済不要の給付型奨学金

JASSOが支給する奨学金です。世帯収入・資産などの基準を満たす学生に、返済不要の奨学金が支給されます。

修学支援新制度の対象機関数

高等教育の修学支援新制度の対象機関数
文部科学省HPよりガクシー作成 https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/1422085.htm

(注1)「学校数(R7.11.25)」には大学院大学(25校)、学生募集停止(予定を含む)・休校・廃校等(117校)を含まない。
(注2)令和7年11月25日現在における要件確認を受けたR8新設大学(6校)についても、学校数(R7.11.25)、新規確認校数(R7年度)、確認校数(R8.4.1)に計上。

この制度は「確認大学等」として認定された機関のみが実施可能です。令和7年11月時点で、大学・短期大学と高等専門学校、専門学校をあわせて3,108校が対象機関となっています。

令和7年度以降の支援拡充ポイント

第Ⅳ区分

令和6年度には第Ⅳ区分が作られ、中間所得層(年収600万円程度)でも、子どもが3人以上の多子世帯と、私立理工農系の学生に該当する世帯に対象が拡大しました。

さらに令和7年度からは多子世帯については所得制限がなくなり、支援がさらに拡充しています。

多子世帯の詳しい解説については、こちらの記事 をご覧ください。

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減免額の上限に要注意!

授業料等減免の上限額

令和7年度から扶養する子どもが3人以上の多子世帯に該当する学生は、所得に関わらず支援対象になりました。

ただし多子世帯として認められた場合でも、減免額は制度上の上限までとなるため、授業料が完全にゼロになるわけではありません。

私立大学の場合は年間約70万円が上限であり、それを超える授業料を設定している大学では、差額の授業料を支払う必要があります。この「上限額」の存在を、学生と保護者に申請前に理解してもらいましょう。

Information

本制度の『子ども』は、原則として住民税情報等で扶養親族として数えられる人数にもとづいて判定されます。(生計維持者より年下の親族が含まれる場合もあるため、詳細は各自でご確認ください)

がっくん

多子世帯でも、学費の上限額があることを事前に伝えよう!

多子世帯の判定は、家族構成が変わる度に確認が必須

多子世帯の判定は、家族構成が大きく影響します。そのため担当者は、学生の家族構成に変化がないか、常に気にかけておく必要があります。

用語解説

生計維持者:学費や生活費を負担する人を指し、原則として父母

扶養:自身の収入で生計を立てられない家族や親族に対して経済的な援助を行い養うこと

例1 扶養している子どものうち、社会人になった者がいる

長女が大学4年生で長男が大学1年生のときは、扶養される子どもが3人いる多子世帯に該当します。

多子世帯

長女が社会人になったときは、扶養される子どもが2人になり多子世帯に該当しません

多子世帯に該当しない

例2 生計維持者より年下の親類がいる場合

なんらかの理由で生計維持者よりも年下の親族が扶養されている場合は、子どもが2人でも多子世帯に該当します。扶養されている母や父方の祖父母(父より年上)は、判定の対象外です。

多子世帯に該当

申請時の世帯情報、特に扶養している子どもの人数の確認がより重要になりました。
兄弟姉妹の年齢や在学状況を正確に把握し、多子世帯に該当するかどうかを適切に判定する必要があります。

しーちゃん

家族構成が変わることで、在学中に対象外になるケースもあるので要注意!

高等教育の修学支援新制度とJASSOの給付型奨学金とは

修学支援新制度の申請から支給までの流れについてご紹介します。

修学支援新制度の流れ

1:学生が学校を通じて、JASSOに給付型奨学金を申請します

2:JASSOが審査

3:JASSOが採用の可否や、支援区分を決定します

4:学校側の手続きにより、採用された学生の授業料等の減免が行われます

4:採用された学生に対して、JASSOから給付型奨学金が支給されます

日本学生支援機構(JASSO)に奨学金の申し込みをすると、その審査結果(支援区分)が大学等へ共有されます。大学等はこの情報を活用して授業料の減免額を決定するため、原則としてセットでの手続きが必要になります。

ただし以下のようなケースもあるため、注意が必要です。

「授業料等減免」のみ対象で「給付型奨学金」の支給なし

・第Ⅳ区分の理工農系学部の学生

・多子世帯の学生だが、世帯年収が一定基準を超える場合 など

奨学金の給付がない場合でも授業料の減免を受けるためには、まずはJASSOへの手続きが入口になります。学生と保護者に向けて、丁寧に説明しましょう。

予約採用と在学採用の違いについて

予約採用と在学採用

JASSSO奨学金の申し込みは、対象者の属性の違いにより方法が異なります。奨学金業務において混乱しやすいのは、同じ新入生の中に、予約採用者在学採用希望者が混在することです。それぞれの特徴について詳しく解説していきます。

予約採用とは

予約採用は、進学前に奨学金の採用を内定させる制度です。主に高校3年生が高校在学中にJASSOへ申請を行い、進学前の段階で採用候補者として内定を受けます。

この内定状態で大学・専門学校などに進学し、進学後に進学届という手続きを行うことで、正式に給付型奨学金の支給が開始されます。

予約採用の対象者

・高等学校等の最終学年に在籍する生徒(来年3月卒業予定者など)

・高等学校等を初めて卒業した年度の末日から2年以内の人(既卒者・浪人生)

・高等学校等卒業後4年を経過する前に大学等に入学している者(災害や傷病などのやむを得ない事由がある場合のみ)

・高等学校卒業程度認定試験の合格者(合格予定者、受験申込者を含む)

予約採用は、進学先が決まっていない段階でも申請できる点が特徴です。つまり、どの大学に合格するか分からない状態でも、「経済的に支援が必要」であれば予約採用に申請できます。

予約採用で申請した際の進学予定学科と、実際に入学した学科が異なる場合、注意が必要です。

例えば、以下のようなケースです。

予約採用の注意点

【予約採用申請時】

A大学文学部を志望 → 実際の進学先:A大学経済学部に入学

このような場合でも、同じ大学であれば基本的には問題ありませんが、進学届で正しい学部・学科を入力する必要があります。

また、以下のようなケースでは、支援対象額が変わる可能性があります。

・国公立大学を予定していたが、私立大学に入学した

・自宅通学を予定していたが、自宅外通学になった

これらの変更がある場合、給付型奨学金の月額や授業料等減免の上限額が変わることがあるため、学生に対して丁寧に説明する必要があります。

在学採用とは

在学採用は、大学・専門学校に在籍している学生が、在学中に申請する制度です。予約採用とは異なり進学した後に申請を行うため、対象者も申請時期も大きく異なります。

在学採用の対象者

在学採用は予約採用よりも対象者の幅が広く、学生の状況も多様です。

・新入生:予約採用を知らなかった・申請しなかった学生

・2年生以降の在学生:経済状況が変化し、新たに支援が必要になった学生

・編入学生:他の大学・短大・高専から編入してきた学生

・自己都合による停止や休学明けの学生:支援を再開したい学生

がっくん

在学採用では、2年生以降の在学生も対象になるよ。家計の急変などで奨学金が必要になっても、本人が申請できることに気づいていない場合もあるので、周知が大切だね!

在学採用の注意点

在学採用では提出書類が多くなります。担当者は書類を精査し、不備や不足がないかを入念にチェックしましょう。在学採用で必要な書類は、以下の3ステップです。

・スカラネットからの申し込み入力

・スカラネットのマイページから「マイナンバー」提出

・「奨学金確認書兼地方税同意書」提出

ただし選考ソフトで推薦するときにデータの確認など、大学側で入力内容をチェックする作業が煩雑なため、注意が必要です。

予約採用と在学採用の違い一覧

予約採用と在学採用の違いを、各項目ごとでわかりやすく一覧にしました。

項目予約採用在学採用
申請時期進学前進学後
申請窓口高等学校進学先の大学・専門学校
主な対象新入生在学生、予約漏れの新入生など
主な業務内容進学届の提出サポート申請受付、書類チェック、システム入力支援、推薦処理
授業料等減免入学後速やかに反映可能採否決定後の遡及処理が必要
注意点「予約採用=自動的に支給される」と誤解している学生が多い
→進学届未提出=不採用扱いになるリスク

学科・課程変更があると再確認が必要
採否決定まで時間がかかる

学費納入期限との調整が必要

書類不備が出やすい

奨学金担当者は「予約採用により、既に奨学金給付が内定している学生」と「これから在学採用を申し込む学生」が混在していることを意識して業務に当たる必要があります。

まとめ

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。修学支援新制度の要点を改めて整理します。

授業料等減免JASSOの給付型奨学金をセットで支援する国の制度で、JASSO奨学金の申し込みが入口になります。

・令和7年度以降は支援が拡充され、多子世帯は所得制限なしに。ただし減免には上限額があるため、授業料が高い学校では自己負担があります。学生・保護者へ必ず説明しましょう。

・多子世帯の判定は家族構成(生計維持者や扶養状況)の影響を強く受け、在学中に条件が変わることもあります。担当者は、世帯情報の変化を見落とさないように注意が必要です。

・実務で混乱しやすいのが、予約採用と在学採用の混在です。

予約採用:「内定=自動支給」ではなく、進学届の提出が必須
在学採用:対象が広く、書類不備が出やすいためチェック体制が重要

修学支援新制度は今後も申請者の増加が見込まれるため、奨学金担当者には制度理解と正確な事務処理がこれまで以上に求められます。
応募者情報や進捗状況、学費処理などをシステムで一元管理できるようにすると、担当者の負担を減らすことが可能です。

修学支援新制度の運用で「手入力が大変」「情報共有が難しい」と感じたら、ガクシーAgentが業務の整理から運用改善までお手伝いします。システムで何ができるか知りたい方は、まずはお気軽にご相談ください。

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